【事例】ALSの進行に伴い、首下がりと嚥下困難が強くなった方ーチェックポイントはレベル2

コレクトウェルの使い方
首下がりの重さを共に支える頭部保持具です

結論

ご利用者様は、ウレタン製のネックカラーや他社製品をいくつかお持ちでしたが、コレクトウェルプラスを非常に高く評価してくださいました。
「これまで使った中で一番使い勝手が良かった。蒸れないのがありがたい」
と感想をいただき、「軽い・蒸れない・咀嚼運動を妨げない」という弊店商品の特徴が十分に発揮された事例です。

背景

ALSに罹った方の2.5%ほどの方々に首下がりが発症すると言われています(文献により少々のばらつき有)。
「訪問利用者様で、ALSの進行に伴い首下がりと嚥下困難が強くなってきた方がいる」とのメールを、訪問リハスタッフ様よりいただきました。
ご本人様は「できるだけ座位で自力摂取したい」という強いご希望をお持ちで、コレクトウェルの利用を検討されていました。当時の首下がりへの対応としては、常時ネックカラーをご使用中でした。ネックカラーを外すとアゴが胸に着くほどに近づきました。

首下がりのために流延もありました

 

 

事前評価

弊店HPの「コレクトウェルプラスをお使いになる前のチェックポイント」に照らすと、該当するのはレベル2でした。

首下がり対応のおおまかな目安

 

 

 

首下がりが軽度の方は、コレクトウェルとコレクトウェルプラスの2種をお試しいただくケースが多いのですが、今回はスタッフ様からの強いご要望により、コレクトウェルプラス(S・Mサイズ)の試用となりました。
これまで使用されていたポリウレタン製ネックカラーには不満をお持ちでした。

使用状況

  • デモ機導入前から
    摂食嚥下面では、首下がりによる流涎が目立っていました。
    装着はスムーズに進み、トラブルは全く生じませんでした。首の周りに装具を装着することに慣れておられたことが幸いしたように思います。
    コレクトウェルプラス装着で頚部姿勢が補正されると、当初は唾液嚥下時の違和感やムセがありました。これは、首下がりで流涎していた唾液が、装着により咽頭へ正常に送られるようになったためと考えられます。時間経過とともに慣れて違和感は軽減しました。
  • 装着後の変化
    頭頚部姿勢が整い、いわゆるアゴ引き嚥下姿勢を取ることが可能となり、嚥下がスムーズになりました。咀嚼が妨げられないか伺ったところ、おおむね気にされておらず、こんなものでしょうとの感想でした。

装着で首下がりが解消し流延も消えました

 

 

  • 使用上の課題
    嚥下しやすい角度に調整しても、長時間の使用で徐々に型崩れし、その都度の再調整が必要でした。ただし調整は容易で、ご家族様が微調整を行っています。現在は頭頚部を保持できるありがたさを実感されているとのことです。
  • 使用時間について
    コレクトウェルプラスは食事時の負担軽減を目的の一つとして開発しておりますが、推奨使用時間は設けておりません。専門スタッフと相談のうえ、生活に合わせてご使用いただいております。本事例では、食事以外でも日常的に装着されているとのことです。

今後について

ALSの方は、食事量の減少とともに胃瘻を造設される場合があります。今回のご利用者様も将来的には胃瘻造設を検討されていますが、
「上肢が動くうちは自力摂取を頑張りたい。座位でできるところまで頑張りたい」
という強いお気持ちをお持ちです。訪問スタッフ様もその思いを支えたいと考えておられます。

装着を終えての弊店の感想

事前評価でレベル2は、コレクトウェルまたはコレクトウェルプラスのどちらかが適応となります。
ご利用者様には首下がりはありますが、体幹は前傾のみで、側屈や回旋が深刻ではなかったことが良い結果をもたらした要因と考えます。体幹の前傾に対しては、背もたれの長い椅子をお使いになり、上体を預けていらしたとのこと。訪問スタッフのアシストを受けて、上手に困難を乗り越えられた印象があります。

監修:医師上田恵介

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