コレクトウェル

コレクトウェルができること
高齢者が日常生活を送る上で、摂食嚥下時の誤嚥は、頭頚部のアラインメントの崩れから生じる「解決すべき悩み」の1つです。
様々な要因で発生する頭頚部のアラインメントの崩れを修正する頭頚部ポジショニング用装具、それがコレクトウェルです。
頭頚部ポジショニングを可能にする蒸れない頚椎装具、それがコレクトウェルです。
コレクトウェル(CORRECT WELL)という言葉は、良く治す、正すという意味を持ちます。頭頚部のアラインメントを正す機能を商品名コレクトウェルに込めました。

開発のきっかけ
コレクトウェルは、ふとした偶然から生まれました。
リハビリテーション科で働く開発者が、弊店の取り扱い商品(スレプトウェル)から閃きを得て試作品を作製しました。これを試用したところ、摂食嚥下時の頭部保持において、驚くような有用性が認められたのです。

在宅医療や介護を受ける方や取り組む方向けに

在宅医療・介護を受ける方や取り組む方のお困りごと

訪問歯科医がコレクトウェルを装着して食事可能に介護を受ける方から
1.良姿位で食べることを促され続けると、食事が楽しくない。
2.食べている間についつい姿勢が崩れてしまう。
3.同じ姿勢になるように気を付け続けると疲れてしまう。
4.何度言われても良い姿勢が取れない自分が嫌になる。

 

介護者から
5.姿勢を維持するように言い続けるのはつらい。
6.ついつい声を荒げてしまう、そんな自分が嫌になる。

このようなお悩みを抱える介護者や被介護者の方は沢山おられるのではないでしょうか?

コレクトウェルを試してみませんか。コレクトウェルは姿勢調整製品の優れものです。

嚥下障害とは?

嚥下障害とは、「口の中に入れた食べ物を飲み込みにくくなる状態」のことを言います。

※「嚥下(えんげ)」とは、食べ物を口の中で噛み砕き、飲み込みやすくしてから食道を通して胃に送ること。

高齢になり、飲み込むための筋肉が衰えてしまい、嚥下障害になってしまうことがあります。
時に食べたものが気管に入ってしまうことがあります。その場合、むせや、最悪の場合は肺炎を起こして命を落とすこともあります。

嚥下障害が引き起こす症状

嚥下障害が引き起こす症状としては、

  • 食事中にむせてしまう
  • 食事をすることに疲れてしまう
  • 硬いものが食べられなくなってしまう
  • 栄養不足になりやすい
  • 窒息してしまう

といったものが挙げられます。
また、飲み込む力が衰えてしまうことで硬い食べ物を避けてしまい、顎の力の低下や、必要な栄養を十分に取れなくなってしまうこともあります。

嚥下機能の低下から、様々な症状を引き起こす可能性があるため、早期から対策することが重要です。

コレクトウェルは頭頚部姿勢、特に顎引き嚥下姿勢を無理なくキープする装具

 

頸部屈曲姿勢が誤嚥を起しにくい理想の姿勢として推奨されています。これをアゴ引き嚥下姿勢と言います。もちろんアゴ引き嚥下姿勢が嚥下障害のすべてを解決するわけではありません。

しかし、アゴ引き嚥下が有効な方では、姿勢調整という簡単な方法で嚥下問題をクリアすることができます。
コレクトウェルを装着することで、食事中や訓練中にアゴ引き嚥下姿勢をたやすく保持することが可能となるのです。

装具の左右の高さを変えることや頭部を回旋することなどで、健側に食塊を誘導できることも確認しました。

日本摂食嚥下リハビリテーション学会 訓練法のまとめ(2014年版)より一部改変

コレクトウェル装着時のイメージと装着のメリット

コレクトウェルを装着した時に食塊の通り道が確保される模式図

安定した嚥下姿勢を保持することは、患者さん、特に高齢の方にとっては大変な労働です。

コレクトウェルは、下あごを支えることで患者さんの姿勢保持をアシストいたします。
前屈や後屈しすぎることなく、嚥下しやすい最適な頭頚部姿勢に調整することができます。

姿勢調整に気を取られることなく、患者さんは楽しく食事をすることができることでしょう。
在宅介護を受ける方や在宅介護に取り組む方のお悩みは、解消されるでしょう。

コレクトウェルの仕様

SML
頚囲〜37cm〜41cm41cm超
重量約60g
素材チューブ:発泡ニトリルゴム
ベルト:ネオプレーン

※頚囲(けいい):のどぼとけの下の首の周りの長さです。

お使いいただく際の注意点

アゴ下は、握ったこぶしが縦に入るくらいの高さに調整してください。

消毒は、消毒用のアルコールをお使いください。

個別の調整が必要な装具ですので、何人かが使うときは、都度調整をしてください。

※コレクトウェルは、頭を支えるための頭頚部ポジショニング用の装具です。頚椎装具ではありますが、ガシッと動きを制限するものではありません。
※コレクトウェルは、頭部が後方に倒れる症状(頸部の後方への伸展、後屈)に対処することはできません。

コレクトウェルが支持される3つのポイント

1.使い心地が良い

クッション性の良いスポンジチューブでカバーしているため、肌触りも優しく、装着時の痛さや窮屈さが軽減します。
また、弾性がある構造のため、頭の動きに合わせた下あご運動が可能です。
さらに、構造から明白ですが、蒸れません。

2.保持性が良い

チューブは、介護される方の体形に合わせて手で調節できるしなやかさがあります。

体型に合わせて調整した摂食姿勢を保持する適度な強度があるため、食事の際に適切な姿勢を保持します。

3.使い勝手が良い

装着や取り外しはマジックテープでワンタッチ。

ストレスなく、簡単にお使いいただけます。

コレクトウェルの装着方法

ステップ1

マジックテープを外し、首の後方から装着します。

ステップ2

コレクトウェルの下部肩に掛け、肩線に沿わせます。
肩掛け部分は、体型に合わせて成型できるので、身体が厚い方も痩せ気味の方もご使用いただけます。

ステップ3

あご下を、軽度前屈位を保てる高さに調節します。
下あごが軽く動くスペースを作ります。
首の長さに合わせて高さを調節できます。

嚥下障害の治療に取り組むハビリテーションスタッフ向けに

 

嚥下障害の治療に取り組む、リハスタッフの困りごと

嚥下評価を行う上で、VF検査の重要性は高まる一方です。

①VF検査時に、患者さんがグラついたり、すぐに姿勢が崩れたりするので、頭頚部の姿勢が決まらない。自分の被爆を避けるために、患者さんの頭部を手で支えることはしたくない。
②VF検査で得た良姿位を直接嚥下訓練時に容易に再現できない。
③患者様の頭を片手で支えて嚥下訓練すると、並行して頸部聴診ができない。腕がもう一本あったらな。
④訓練スタッフが変わると、ポジションの再現に困る。
⑤嚥下障害が治癒して退院された方は、在宅でどんな嚥下姿勢をされているのか心配。

このようなお悩みや困りごとを抱えておられるスタッフは沢山おられるのではないでしょうか?
VF検査時の頭頚部ポジショニングに、どうぞコレクトウェルをお試しください。

2例のVF検査事例ご紹介

コレクトウェルはVF検査からの併用をお薦めします。
VF検査時にコレクトウェルを装着し、最適な頭頚部位置を決めます。
この時の頭頚部位置に合わせてコレクトウェルを調整します。

嚥下訓練時にコレクトウェルを装着して最適な頭頚部姿勢を再現すると、、、
ハンズフリー →
食事介助と並行して頸部聴診が可能に→
他のスタッフやご家族と姿勢情報の共有が可能に→
食事中に徐々に現れる首下がりの防止

※ご自身で頭を支えられない方や拘縮で頭が傾いている方は、コレクトウェルの適用ではありません。 筋緊張で頭が傾いている方は、筋緊張を解消するためにセラピストの介入が必須です。

VF検査例1

誤嚥性肺炎で入院、1ヶ月経管栄養、肺炎後廃用、摂食嚥下障害の高齢男性 簡易嚥下検査で嚥下応答遅延→VF検査施行

コレクトウェルを装着し30度リクライニングで間接+直接嚥下訓練施行した。
2週間後のVF 咽頭内直接流入で嚥下反射が惹起され、嚥下時間の短縮が認められた

VF検査例2

誤嚥性肺炎で入院、経管栄養5ヶ月の高齢女性 頸部後屈+舌根部沈下あり
初回VF 咀嚼運動障害+早期咽頭流入

コレクトウェルを装着しての嚥下リハ1ヶ月後のVF   後屈、舌根沈下が改善、 嚥下惹起遅延あるも喉頭侵入(-) で経口摂食が開始となった。

嚥下障害がある方にとって食事中(訓練中)にずっと適切な頭頚部姿勢を維持することはた易いことではない、と思いませんか?

  • 訓練時に頭部の位置や保持でお悩みのST様に
  • 直接訓練時に患者様の頭部を手で支えるために両手がふさがってしまうST様に
  • 他スタッフとのポジショニングの共有でお悩みのST様に

コレクトウェルはリハビリテーション医が「頸部前屈位を保持するため」に考案した嚥下障害者用の装具です。

咽頭期の嚥下障害に対して顎引き嚥下が有効と言われています。
しかし、顎引き姿 勢を食事や訓練終了まで保持することは、患者様にとって容易なことではありません。
ぜひともコレクトウェルをお試しください。

お困りごとへの回答

①VF検査時にコレクトウェルを装着すると、頸部位置の固定ができることから良姿位の確認が容易になります。
②VF時の良姿位をコレクトウェルの形状として保持することができます。
③コレクトウェルで姿勢を保持するので、ハンズフリーとなります。片方の手で摂食介助し、空いた手で頸部聴診ができます。
④コレクトウェルの形状でポジションの再現が可能ですので、他のスタッフと簡単に共有ができます。
⑤退院時に、その患者様用に調整したコレクトウェルをお持ち帰りいただくと、在宅で良姿位を再現することができます。

嚥下障害のある方にとって食事中(訓練中)にずっと適切な姿勢を維持することは容易なことではありません。
コレクトウェルを装着すると、嚥下姿勢を安定化させることができます。

VFでの嚥下評価や嚥下訓練時に、コレクトウェルをおためしください。

現役の言語聴覚士の先生がコレクトウェルを使われた感想をブログで紹介しています。
リンクのリハアプリを是非ご参照ください。

リハアプリ

※コレクトウェルは、頭を支えるための頭頚部ポジショニング用の装具です。頚椎装具ではありますが、ガシッと動きを制限するものではありません。
※コレクトウェルは、頭部が後方に倒れる症状(頸部の後方への伸展、後屈)に対応することはできません。

事例集

コレクトウェルをご使用された喜びの声

コレクトウェルで直接訓練が進み、食物摂取が改善された例

VF検査を施行し、リクライニング30度で直接嚥下訓練(トロミ水)が開始されましたが、改善が認められませんでした。

この状況を改善するために、訓練時にコレクトウェルを装着することにしました。

訓練時に嚥下運動が容易にできるようになり、リクライニングが不要となり、通常の車いす座位で 充分量の食物摂取が可能となりました。
コレクトウェルを装着することで、直接訓練が進み、日常の食物摂取が改善された例です。

コレクトウェルで頭頚部の良姿位維持が可能となり、疲れずに食事を完食できるようになった例

心不全の高齢女性。食事中の疲労が解消されて完食できるように

介護施設に居住する心不全の96歳女性です。認知症を発症し、要介護5でした。
日常
自室にて終日側臥位で過ごし、食事のときは介助を受けて車いすで食堂に移動し、車椅子に座ったまま自力で食事を食べていました。もともと心不全が有るため、頭部を自力で支える座位姿勢の保持は重労働でした。食事中に頻呼吸(>30/分)となり、むせ・咳こみが起こり、食事量が減少(1/4量以下)し、食事時間も長く(60分)なりました。

この状況を改善するために、食事のときにコレクトウェルを装着することにしました。

コレクトウェルで頭部が保持されるため、この方は自力で頭部を支える重労働から解放されました。その結果、むせ・咳こみが無くなり、食事時間が短縮し、しかも完食できるようになりました。摂食後の胸部痛も減少しました。
コレクトウェルを装着することで、座位姿勢が変化し、疲労しやすかった状況が解消した例です。

コレクトウェルで、アゴ下がりが解消し、頭頚部の良姿位維持が可能となったALS女性の例

アゴ下がりの高齢ALS女性 コレクトウェル装着でアゴ下がりが解消

自宅で介護を受けるALS(筋萎縮性側索硬化症)に罹患した高齢女性です。
日常
ALSで良く見られる症状ですが、頭頸部の良姿位維持ができませんでした。頭部が後傾し、あごが下がり、常時開口していました。さらに摂食時に口角が開くため、口の中に食物を入れた後、口角から食物が漏れ出しました。それを防ぐために、介助者がその都度手で口角を抑えていました。むせ・咳こみもありました。その結果、摂食時間が長くなり、本人が疲労して途中で食事を中止することが多くありました。摂食量も少量でした。

この状況を改善するために、食事のときにコレクトウェルを装着することにしました。

コレクトウェルで頭頚部の姿勢が改善し、あご下りが解消し、口が閉じました。その結果、口角の開きが抑えられ、摂食時の口角からの漏れが解消し、むせ・咳こみがなくなり、嚥下がスムーズになりました。食事時間が短縮し、摂食量も増加しました。
コレクトウェルを装着することで、頭頚部の良姿位の維持が可能となった例です。

コレクトウェルで入院当初の姿勢の問題が解消し、4か月後には退院できた高齢男性の例

 

 

脳梗塞の後遺症で姿勢が崩れた方、コレクトウェル装着で自食できるように

2度目の脳梗塞を起して3年後に、誤嚥性肺炎で入院した高齢男性です。
男性には、左半身麻痺による屈曲拘縮があり、その代償姿位のために頭頚部の右傾拘縮が起きていました。眼球は右方に偏移し、発語障害があり、食事は全介助でした。
肺炎治療と並行して、まず、リクライニング車椅子でのクッションによるポジショニングを行い、リハビリテーションを施行しました。3週間後に体幹の左方への屈曲が改善しました。

残る諸症状を改善するために、コレクトウェルを装着しました。

2週間後から、球の右方偏移が緩和し、徐々に視線の正中保持が可能となり、4週間後には経口摂取が自立し、骨盤位の捻転程度も軽減しました。
コレクトウェルを装着することで、当初の姿勢の問題が解消し、入院4ヵ月後には自宅に退院することができた例です。

コレクトウェルで、意識障害と摂食不能が解消した高齢女性の例

老人性アミロイドーシスの女性 姿勢保持と自立接触が可能になった

リウマチ様関節炎/発熱、意識障害と摂食不能で入院した、老人性アミロイドーシスに罹患した高齢女性です。重症認知症(MMSE 5点)を合併していました。
日常
症状として、半年前から一過性意識障害を起こし、2ヵ月前から歩行障害と摂食障害が出現していました。車いすでは常時首下がりの前傾姿勢でした。

治療と並行して、コレクトウェルによるポジショニングを行いました。

その結果、車いすでの姿勢保持ができるようになり、3か月後には、食事の自力摂食ができるようになりました。それまで意識障害の影響で、呼びかけにも無反応で、自分から話しかけることはありませんでしたが、5か月後には、息子さんに名前で呼びかけをするようになりました。
コレクトウェルを装着することで、日常生活活動度5点で退院することができた例です。

コレクトウェルは、頭を支えるための頭頚部ポジショニング用の装具です。頚椎装具ではありますが、ガシッと動きを制限するものではありません。
コレクトウェルは、頭部が後方に倒れる症状(頸部の後方への伸展、後屈)に対応することはできません。

SLEPT WELL(スレプトウェル)

〒173-0003
東京都板橋区加賀1-15-6-201
mail: slept_well@helen.ocn.ne.jp
tel: 070-4028-1082(10時―17時)
営業時間:10時―17時
休業日:土日祝祭日

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