誤嚥不安のない嚥下姿勢と頭頚部姿勢の関係―コレクトウェルの役割

コレクトウェルの使い方

前回のブログでは、「嚥下障害に世界初の頭頚部姿勢保持具コレクトウェエル 開発者が魅力をお教えします」という話でした。

誤嚥を予防する頭頚部姿勢の中で、あご下指4本といわれる、ちょうどよい頭部前屈位(顎引き嚥下姿勢ともいいます)を保ち続けることは、案外むずかしいものです。

コレクトウェルは、むずかしい姿勢調整を再現性良くたやすく行うことができます。

著者の母、100歳に頭を立ててもらいました。

頭を立ててと言うと、造作もなく立てることができます

立てることはできますが、すぐに頭が落ち始めてアゴは胸に付きそうです。
本人は、頭が重いのだと言い訳をします。あご下指4本を保持するのは難しそう。

いつの間にか頭が下がり、アゴは胸に付きそうです。

安心・安全な嚥下には頭頚部姿勢が大切
嚥下障害のリハビリテーション訓練にはさまざまな方法があります。そして嚥下障害の重症度に応じて訓練方法が選ばれます。
筆者は、日本摂食嚥下リハビリテーション学会の訓練法のまとめ(2014年版)をよく参照します。
基礎訓練(間接訓練)と摂食訓練(直接訓練)について、さまざまな訓練法が列挙されています。
口からの摂食が摂食嚥下リハビリテーションの最終目標なら、「嚥下は嚥下によって鍛えられる」の言葉通り、直接訓練は避けられないプロセスです。
訓練法のまとめでは、直接訓練(摂食訓練)に関する13項目のうち、4項目(頸部回旋、顎引き嚥下、健側傾斜姿勢、一側嚥下)が頭頚部の姿勢に関するものでした。

摂食嚥下とは、口から始まり咽頭、食道を経由して最終的に胃へと食物や飲料を運ぶ行為です。

咽頭が頸部にあることを考えると、頭頚部姿勢に関する内容が多いのは、きわめて自然なことでしょう。
安心・安全な嚥下を獲得するためには、訓練時に頭頚部の姿勢保持が重要ということでしょうか。

頭部の矢状面 コレクトウェルを装着すると誤嚥不安を解消する姿勢をキープ

顎下縦指4本姿勢をキープします

頭部矢状面で咽頭の構造を紹介

良い頭頚部姿勢の再現は
頭頚部姿勢の保持は、リハ担当者が患者様の頭を支えて、良い姿勢を示します。その後は患者様の主体的な姿勢保持が必要になります。

実行するのは患者様ですから、途中で疲労して姿勢が崩れる事もあります。

スタッフがその良姿勢をメモするなり、写真を撮って見せるなどされても、良い姿勢の保持は患者様の筋力や意識などに大きく左右されることになります。

良い姿勢の再現性の確保は大きな課題といえるでしょう。
スタッフに示された良い頭頚部姿勢を再現して保持するために役立つ装具はあるのでしょうか。

嚥下姿勢の保持に有効な摂食嚥下支援装具には何があるのか
嚥下姿勢保持に使うことができる装具はどのくらいあるのでしょう。

ちょっと調べてみました。
「嚥下リハビリ装具」、「摂食嚥下訓練」などのキーワードでネット検索すると、ベッド上で使用する枕が2件ヒットしました。

そのうち一つは、セット販売されている補助装具を使用してリクライニングチェアーにも装着できるものでした。
しかし、単体で、かつ椅子に座って使用できるものはたった一つ、弊店のコレクトウェルだけでした。

コレクトウェルは、むずかしい姿勢調整を単体で再現性良くたやすく行うことができます。

コメント